Jewelry KIHO
宝石の豆知識 part6

  宝石に使われている地金
貴金属には大きくわけて、金 ・ 銀 ・ プラチナがあります。

その宝石に使う地金は,、石の種類や色によって変える事があります。
また、コーディネイトする他のアクセサリーや、価格によって変えることもあります。

ここでは、そのデザイン性はさておいて、その金属の特性についてご説明します
金(ゴールド)
[Au]
金の価値は世界共通です。

政情が不安定な国では現金の変わりに金を蓄えておくと言ったところもあり
ます。

金属の中で最も展延性があります。つまり叩くと薄く延びると言うことです。
融点(溶ける温度)は約1064度。

純金(24金)は柔らかく傷が付きやすいため、宝飾用としては他の金属と
混ぜて18金や14金にして使用します。

18金は金の純度が75%で、14金は58.5%です。

では、この18金の25%部分には何が入っているかというと、主に銅や真
鍮、リチウム、銀、パラジュウム、ニッケルなどを使用しています。

この割合は地金を作っている国やメーカーにより、各国各社まちまちでそ
のメーカーの特色を出すためにそれぞれが変えております。また他社
に真似されないために詳細な成分などは公表されておりません。ですから、
同じ18金でも多少色が違うのです。

14金、10金についても同じ事が言えます。

14金はアメリカやヨーロッパでは大変ポピュラーな地金ですが、日本では1
8金が主流を占めていて、あまり人気がありません。
最近は少しずつではありますが、人気が上がってきました。
======================================================

〔ホワイトゴ−ルドについて〕

一般的に白金と言われている物はプラチナのことです。
(紛らわしいですね)(^_^;

ホワイトゴールドとは?

18金とは先に説明したとおり
75%の金と、25%の他の金属で作られた合金です。

この25%の部分で、
●銅の割合を多くすればピンクっぽく(ピンクゴールド)
●シルバー等の白金属を多くすればホワイトになります。
(ホワイトゴールド)

また、このホワイトゴ−ルドは基本が金であるため磨きを入れたりいたし
ますと、どうしてもプラチナのような完全なホワイトカラーにならないために、
ロジウム(白金属の一種でプラチナより高価)や、ニッケルでメッキを
かけるのです。
(ロジウムは鏡面性に優れているため、時にはプラチナ製品にメッキする事
もあります。)

長く使用している間には、メッキが剥がれてきますが、金色に色が変
わってしまうことはありません。

《 合金でない場合もある? 》

これは正確にはホワイトゴールドとは呼べませんが…。
イエローゴールドに単にロジウムメッキ(もしくはニッケルメッキ)だけ施
して表面の色をホワイトカラーにした場合があります。
これも、お店によってはホワイトゴールドと言って売っている所もあります。

この場合ですと、1〜2年位経ちますと(使用頻度によりますが)メッキ
が剥がれてきて、下地の金色が見えてくると言う事もあります。
ですが、18金の価値自体が下がるというものではございません。

この違いは、外から見ただけではわかりません。
磨いたり、削ったりしてみない事にはわからないのは難点です。
銀(シルバー)
[Ag]
昔から金に次いで重宝された貴金属です。

高級な食器に使われたり、狼男を倒せる唯一の弾丸であると言われたりい
たしました。

金属の中で電気と熱の伝導率が最もあります。融点は約961度。

貴金属の中では一番比重が軽く、価格も安い(現在は約60円/グラ
ム)のでアクセサリーに使われています。

〔スターリングシルバー〕

純銀は柔らかく傷つきやすいので、宝飾品には 92.5%の銀と、7.5%の銅を混ぜた合金[シルバー925]にした 物を多く使用しています。
これをスターリングシルバーと呼んでいます。

銀は大気中ではすぐに酸化しやすく、硫化銀ができるため表面が黒く変色いたします。これを防ぐために、ロジウムや、ニッケルでメッキをかける事があります。ですが、メッキですから使用している間には剥がれてきます。 時々、

「この製品はメッキを施してあるので輝きが永遠に変わりません」

などと言っているお店を見かけますが、間違い(ウソ?)です。
(一生飾っておくだけでアクセサリーとして使用をしなければ別ですが…)

 
プラチナ[Pt] 貴金属の中で最も高級です。
日本では白金とも呼ばれています。

プラチナの価値はこの高い希少性にあるとも言えます。年間でジュエリーとして加工される量も金の2700トンに対し、プラチナは88トンしかありません。

また、1トンの原鉱石の中から採れるプラチナの量はたったの3グラムと言
われています。

融点は約1768度で、熱や酸、摩耗にも強く貴金属の中で一番密度と比
重があります。 貴金属の中では最も安定した金属と言えます。

合金もゴールドなどと比べると純度は高く85%以上の純度です。

一番ポピュラーな物は純度90%のプラチナ900です。
硬度の関係からパラジュウムや、リチウムなどを混ぜて合金にした物が宝飾用として最も使用されております。

プラチナは、硬いので宝飾用に加工するのには、高い技術が必要で、日本
はその技術において世界最高水準にあります。
[補足]
ロジウム[Rh] 電気の伝導性がよい。
硬度もあり、反射性が高く(鏡面性に優れている)また大気中で変色し
ないので、多く貴金属メッキに使用されています。

値段が高いのが難点です。
ニッケル〔Ni〕 耐食性に富み(腐らない)、耐熱性・耐摩耗性にすぐれ、錆びにくく美しい光沢効果があります。また、表面が硬いので傷が付きにくなります。

このような性質から貴金属メッキに多く使われています

ですが、日本にでは最近、ニッケルでアレルギーを起こす人がいると問題
になっており、ニッケルフリーと称してニッケルを表面処理に使っていな
いジュエリーがあります。
この場合は光沢が少なく、表面も傷つきやすくなると言う難点もあります。
また、ニッケルメッキは下地めっきとしての効果も高く、金メッキ、銀メッキ、
などの下地メッキとしても利用されています。


〔おまけ〕
現在使用されている日本の50円・100円・500円玉は、
25%のニッケルを含んでいます。┓(´_`)┏

宝石の豆知識part1(宝石の値段の見方)へ行く
宝石の豆知識part2(鑑定書鑑別書保証書?)へ行く
宝石の豆知識part3(新品と中古品の簡単な見分け方)へ行く
宝石の豆知識part4(日本で買う宝石が世界一安い?)へ行く
宝石の豆知識part5(手作り枠とキャスト枠)へ行く
宝石の豆知識part7(宝石の硬度)へ行く
宝石の豆知識part8(宝石の人工処理について)へ行く


トップページへ戻る→